2008年4月8日火曜日

健康について 6/8

前回、看護師に腹を立て、彼女を憎んでいた一人の病人の話をした。その病人が、聖書の教えである「あなたの敵を愛しなさい」という教えに従い、その看護師を憎むことをやめたとたん、病気は治ってしまったと言った。

ところが、ある人はこんなことを言ってきた。「憎しみを自分で取り去るなんてことはそんなに簡単に出来ることではないでしょう。そんなことをするよりも、コーチゾンというような薬を注射するなり、内服するなりした方が、よっぽど手っ取り早いのではありませんか。」確かに効き目は早いかもしれない。しかしながら、これは一時的なことであって、それをやめると、俄然病気は悪化してくるのだ。そのため、このごろでは良心的な医師は、なるべくそのようなものは使わないようにしている。これは、医療的にコーチゾンをやっても、嫌な看護師の顔を見れば、それはストレスになり、結局ストレスそのものは依然として加わり続けるわけだから、コーチゾンをやめた時には、目も当てられない病状になってしまうのだ。

だから、セリエ学説が正しいものであるとすると、ほとんどすべての病気は、心に本当の平安が与えられれば治ってしまうものであるということになる。そして、感情の刺激になり、ストレスを起す原因となるような外的事情や環境をすべて取り除いてしまえば、どんな病気でも治るはずだ。けれども、そんなことは全く不可能なことで、結局こうした問題の解決は、外的事情や環境がどうであろうと、そういう嫌な情況に打ち勝つ信仰による以外にはないということになるだろうと思う。

人間はだれでも弱い。だから、周囲の外的事情や環境に左右されがちである。私も全く同じで、私が病弱であったのは、そうした理由からであったと思う。しかし、クリスチャンになり、信仰を持つようになると、元気になっていった。周囲の外的事情がどうであろうと、信仰によって健康になっていった。健康を保持するための四つの原則がよく分り、これを励行してから変った。

私は今でも玄米菜食をし、よく寝、週に二回ぐらい水泳をしている。体は疲れたら寝れば回復するが、精神的な問題に当面した時は、神のみもとに行って、重荷を下すことにしている。こうして、いつも心に平安と喜びを持って生きているので、八十歳の今も元気で現役として働いている。このことについてさらに詳しく知りたい方は、拙著「心の健康・体の健康」(恩寵社)を参照されたい。